Java版で離れた人にLANを公開してマルチプレイする方法【Minecraft】
BE(統合版、アプリ版)のマインクラフトには、「フレンドといつでも一緒に遊ぶ」便利な機能があります、しかし、Java版には「フレンド」という機能すらありません。そこで、「remote.it」というサービスを使って、スイッチやXboxのフレンドみたいな「遠く離れた友達とマルチプレイ」をJava版でするやり方を説明します。
目次
この方法の概要と必要なもの
この方法はサーバーやハマチ(Hamachi)を使いません。
「組織」を作って招待し、仮想のネットワークを作って、遠く離れた場所でもLANで遊べるようにします。
この方法では、全員、以下のものが必要です。
- Minecraft Java Edition (MojangでもMicrosoftアカウントでも可)
- メールアドレス
- パスワード管理ソフト(セキュリティ上推奨)
- WindowsまたはMac
- PCセキュリティの知識
- 大いなる力には大いなる責任が伴うことの理解
また、以下のスクリーンショットや説明は2022年2月3日時点のものです。
お子さんにこの方法を使わせるのは推奨しません
この方法は、スイッチなどゲーム機のマルチプレイと全く違う種類のものであり、完全に「自己責任」の世界です。
記事を書いている私も責任が取れません。何かあってもゲーム会社のサポートを受けることはできません。難易度が高いから使うなと言っているのではありません。
お子さんがJava版でマルチプレイをする場合は、▲こちらのような、大人が管理するサーバーに参加させてください。(なお、第三者が運営している以上、ゲーム会社のサポートは受けられません。)
ステップ1 全員がする操作
「Remote.it」というサービスを使います。商用利用をしない限りは無料で使えます。
Remote.itのアカウントを作成
- remote.itのサイト
- https://remote.it
▲全員がそれぞれのパソコンで、こちらのサイトにアクセスしてください。
「無料で試してみる」というボタンを押せばOKです。
上からメールアドレス、パスワード、パスワード(確認)を入力します。利用規約、プライバシーポリシー、フェアユースポリシーに同意してチェックし、「CREATE ACCOUNT」をクリックしてください。
アカウントは一人一つ必要です。絶対に他人と共用しないでください。
このときに使ったメールアドレスを、あとのステップで相手に教える必要があります。パスワード管理ソフトなどで記録しておいてください。
その後表示される画面は閉じて大丈夫です。
別のタブでGmailやOutlookを開いてください。すぐに「Welcome to remote.it」というメールが届くので、「Verify Email」というリンクをクリックしてください。
「Your registration has been confirmed!」と出たら、このタブは閉じても大丈夫です。
この段階でサインインできるようになっているので、トップページの「サインイン」からサインインしてください。
ソフトをインストールしてサインイン
- remote.itソフトのダウンロードページ
- https://remote.it/download/
アカウントだけではなく、▲こちらのソフトを全員ダウンロードしてインストールする必要があります。
Windows
「Desktop for Windows (x86_64)」の矢印ボタンを押してください。ダウンロードされたインストーラを使ってインストールします。
インストーラーが「Stop the remoteit service…」と言ってきますが、「もし入ってたら一旦停止するよ」という意味なので気にせず「OK」してください。
「remote.it」ソフトを起動してください。ソフトでもサインインする必要があります。
インストール後、起動するとファイアウォールの警告が出ます。ほとんどの人は「パブリックネットワーク」だけでいいのですが、NASなどでプライベートネットワークを使っていることを想定して、どちらのチェックも入れて「アクセスを許可する」をクリックします。
Mac
「Desktop for macOS (x86_64)」の矢印ボタンを押してください。DMGファイルを開き、「remoteit.app」をアプリケーションフォルダに入れてください。
「remote.it」ソフトを起動してください。ソフトでもサインインする必要があります。
サインイン後にこの画面が出たら「INSTALL AGENT」をクリック。
Macのパスワードを入れてOK。
ステップ2 ワールドを開く人の操作
以下は、ワールドを開く方の人、つまり「ホスト」側の操作です。
ここからの操作はWindowsもMacも同じです。どちらがホストになってもゲストになっても大丈夫です。
組織を作成して招待
「More」→「Organization」を選んでください。
ちなみにMacの場合はちょっと項目が少ないです。
わかり易い名前をつけて「CREATE」をクリック。やり直せるのでご安心ください。
組織を作ったら、右上の「Add member」を押します。
ここで、相手が「remote.it」のアカウント作成で使ったメールアドレスを入力します。関係ないアドレスをいきなり入力しても、招待などは送られないのでご注意ください。
検証していませんが、理論上は何人もアカウントを追加できるはずです。
相手のメールアドレスがわからない時は
ソフトの左上のアイコンをホバーすれば、メールアドレスが表示されます。相手に、ここに表示されているメールアドレスを教えてもらってください。
デバイスのセットアップ
「Devices」→「Set up this device」をクリックしてください。
画像はMacになっていますが、Windowsでも操作は同じです。相手に見せていいパソコン名を入力して、「REGISTER」をクリック。これで「デバイス」が登録されますです。
なおadminはマイクラと関係ないのでチェックを外しても構いません。
ワールドをLANに公開、サービスを作成
次に、Java版でシングルプレイワールドを開き、Escキーを押してメニューを開き、「LANを公開」をクリックします。「LANワールドを公開」を押します。
「ポートXXXXXでローカルゲームをホストしました」と表示されたら、このポート番号をメモしてください。そして、ワールドは閉じないでください。
「Devices」で先程設定したパソコンの名前をクリックし、「Add Service」ボタンを押します。
「SERVICE PORT」を、先程LANに公開したときに表示されたポート番号にします。そして、「SERVICE NAME」はマイクラだとわかる名前を書いてください。「Service found on port and host address!」と出たら、「SAVE」をクリック。
サービス保存がうまくできない
ビックリマークが出る場合は、「SERVICE PORT」が間違っています。また、「SERVICE HOST ADDRESS」は127.0.0.1
から変更しないでください。詳しくは説明しませんが、これはパソコン自体を指定しているからです。
サービスの保存ができたら、ゲストの人に「ステップ3」の操作をしてもらいます。Discordで通話とかしながら参加してもらってください。
組織システムはメアドの間違いに注意
なお、ゲストが作業している間は「Network」画面を見張っておいてください。
間違えて他人のメアドを入力し、その人がremote.itを使っていた場合、とんでもないセキュリティリスクが発生します(相手が悪者か否かは関係ありません)。組織は使っていなくても残るため、メンバー一覧を随時チェックしてください。
ステップ3 ワールドに入る人の操作
ここからは、ワールドに入る人の操作です。
ネットワークに接続
参加する人が「Refresh Application」をクリックしてください。
「Devices」を見ると、ホストのパソコンが出現するので、クリックしてください。何も変わらない場合は、組織に招待されているかどうか確認してください。
マイクラのサービスを選んで、「ADD TO NETWORK」をクリックします。どれが該当サービスか分からない時は、ホストの人に教えてもらってください。
次に「Network」画面で、サービス名をクリックしてください。
青い部分にアドレスが表示されるので、「COPY」をクリックしてください。
サーバーを追加
Java版のマルチプレイで「サーバーを追加」をクリックし、アドレス欄に コピーしたアドレスを貼り付けましょう。
しばらく待てば、離れたホストのワールドがサーバーとして表示されます。参加してみましょう。
何も表示されなかったり、電波マークがバツになる場合は、ホストの人に「LANに公開」できているか確認してください。ワールドを閉じるとサーバーも消えてしまいます。
はい、これでホストのLANワールドに参加できました。
2回目以降はポート番号を変更する必要あり
ホストがワールドを閉じると、オフラインの状態になります。
ごめん間違えて閉じちゃった!もう一回開くわ〜、で再開できると思いきや、ポート番号が変わってしまいます。これはしょうがないです。
ポート番号が変わった場合、ホストがサービスをクリックして「Edit」から編集しないといけません。ゲストは何もする必要はありません。
サービスを無効化
遊び終わったら、ホストは「サービス」を無効化してください。デバイスごと削除する必要はありません。
「Devices」で自分のパソコンを選び、マイクラ用に作ったサービスを選んで「Edit」をクリックします。
「Enable Service」のチェックを外せば、サービスは無効化されます。忘れずに「SAVE」してください。
2回目以降はチェックを入れ直せば、いつでも同じアドレスで接続できるため便利です。ただし、ポート番号の変更を忘れずに。
ソフトを終了
remote.itは常駐ソフトなので、使わない時は終了させましょう。自分のメアドをホバーすると「Quit」が出るのでクリックして終了します。
以上、Java版でLANワールドを離れた人と一緒に遊ぶ方法でした。